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米国リート:IYR/RWR/XLREを徹底解剖!その違いを探る!

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米国リートに投資する場合、日本国内では米国リート個別銘柄を購入することができないので投資信託ETFを購入することになります。

最近では米国株を取り扱っている証券会社で【IYR】【RWR】【XLRE】といった米国籍のETFを購入する方も増えていますが、これらの米国籍ETFからどれを選ぶかを検討する際に、【IYR】【RWR】【XLRE】の違いが何なのかよく解らないことってありませんか?

今回は、これら3つの米国籍ETFの中身の違いを明らかにしたいと思います。

 

 

米国リートに投資する米国籍ETF3種

米国リートに投資する米国籍ETFとして代表的なものは次の3つでしょう。

これら3つのETFの基本スペックを比較したものが下表です。

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3つの中で最も古いのはBlackRock【IYR】、次いでState Street Global Advisors【RWR】で、いずれも20年近くの運用実績があります。

State Street Global Advisors【XLRE】は2015年設定の新しいETFですが、ところが驚いたことに純資産総額は【RWR】を早くも抜いて【IYR】に次ぐまでに増加しています。

経費率については、【XLRE】が3つの中で最安の0.13%で、これが純資産総額急増の理由ではないでしょうか。

一方、【RWR】は0.25%、【IYR】は0.43%で最安の【XLRE】と比べるとかなりコスト高です。

 

コストについて整理すると、

  • 【XLRE】0.13% 🥇
  • 【RWR】 0.25% 🥈
  • 【IYR】   0.43% 🥉

 

インデックス特性

ETFベンチマークするインデックスは異なります。各インデックス特性を比較したものが下表です。

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【IYR】は『ダウ・ジョーンズ米国不動産指数』をベンチマークしており、「浮動株調整後時価総額が大きい順に上位95%の米国株式で構成」という要件が付帯しているため一部の小型銘柄が除外されていますが、三者の中では最も広範囲の不動産銘柄を投資対象としており、インデックス組入銘柄数も114銘柄と最多です。

 

【RWR】は『ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数』をベンチマークしており、インデックス組入銘柄数も95銘柄あり、比較的広範囲の不動産銘柄を投資対象としていますが、「企業価値と実際の不動産価格とが必ずしも密接に関連しない銘柄を一部除外」という要件が付帯しており、その結果、大型銘柄を含む一部の不動産銘柄が除外されています。

 

【XLRE】は『不動産セレクトセクター指数』をベンチマークしており、「S&P500指数の採用銘柄で構成」されているため一部の大型銘柄だけで構成されており、三者の中ではインデックス組入銘柄数も32銘柄と最少です。「モーゲージREITを除く」との付帯要件もあります。

組入銘柄サイズを見ると、上記の構成銘柄サイズの特徴がよく分かります。

 

インデックス特性を整理すると、

  • 【IYR】   広範囲の114銘柄で構成。
  • 【RWR】 特定の銘柄を除く95銘柄で構成。
  • 【XLRE】S&P500の大型32銘柄で構成。

 

ETF構成銘柄の共通性

上記3つのETFの構成銘柄を共通性のくくりで分類し、各グループ毎の構成銘柄数および時価総額を整理した結果が以下の表とグラフです。

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まず、3つの中で最も銘柄数が少ない【XLRE】に着目すると、その全32銘柄が【IYR】に含まれており、時価総額で【IYR】の66%を占めています。また【XLRE】の24銘柄が【RWR】にも含まれており、時価総額で【RWR】の67%を占めています。つまり【XLRE】は他の2つのETFと比べると銘柄数は格段に少ないですが、時価総額で見ると【IYR】と【RWR】各々の3分の2と【XLRE】は共通です。銘柄数の少なさはあまり気にしなくても良いかもしれません。

 

次に【RWR】に着目すると、銘柄数で【RWR】の30%を占める単独組入銘柄が時価総額では5%でしかなく全体においてそれほど支配的ではありませんので、【RWR】は独自色の薄い銘柄構成と言えそうです。 

 

一方【IYR】の組入銘柄の3分の1が単独組入銘柄で、これらの銘柄は時価総額でも19%を占めています。このグループの上位5銘柄が下表ですが、独自セクターの銘柄としてMortgage(モーゲージリート)が含まれています。

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構成銘柄の共通性に関して分かったことを整理すると、

  • 【XLRE】の銘柄数は32銘柄と少ないが、時価総額で見ると他のETFの3分の2の部分と共通。
  • 【RWR】の単独組入銘柄は時価総額比率で5%と少なく、独自色の薄い構成。
  • 【IYR】には単独組入銘柄が19%あり、モーゲジが含まれている。

 

セクター構成

【IYR】【RWR】【XLRE】について、セクター構成比率を比較したのが以下のグラフです。

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凡例は【IYR】の構成比率順に、Retail(商業施設)、Infrastructure(インフラ)、Residential(住宅)、Health care(ヘルスケア)、Office(オフィス)、Industrial(物流)、Data center(データセンター)、Self-storage(貸倉庫)、Others(未分類)、Diversified(複合型)、Lodging/Resorts(ホテル・リゾート)、Mortgage(モーゲージ)、Specialty(特化型)、Timberlands(森林)の順に下から積み上げています。

セクター構成に関する【IYR】の特徴は、全セクターにバランス良く分散している点です。最も比率の高い商業施設系リートでも全体の14%です。

それに比べ、【RWR】はインフラ系リートが構成に含まれていない点がまず大きな違いです。そのため相対的に、商業施設、住宅、オフィス、物流、貸倉庫系リートの比率が他のETFよりも高くなっています。また、モーゲージ、特化型、森林系リートが含まれていない点も【RWR】の特徴です。

特化型リートは映画館・カジノ・農場・屋外広告などを手がけるリート、森林系リートは森林を育て木材を売るタイプのリートですが、これらは【RWR】のインデックス『ダウ・ジョーンズ U.S.セレクトREIT指数』において除外されており、「企業価値と実際の不動産価格とが必ずしも密接に関連しない銘柄を一部除外」という要件に引っ掛かるのかもしれません。

【XLRE】は【RWR】と違いインフラ系リートを含んでおり、全体の21%を占めています。5GやIoTなどの技術革新を支えるインフラやデータセンターといった成長分野を他のETFよりも多く含んでいる点が【XLRE】の特徴です。

 

セクター構成についてまとめると、

  • 【IYR】   リート全セクターにバランス良く投資している点が特徴。
  • 【RWR】 インフラ系、モーゲージ、特化型、森林系の各リートには投資しない点が特徴。相対的に、商業施設、住宅、オフィス、物流、貸倉庫系リートの比率が他よりも高い。
  • 【XLRE】インフラやデータセンター系リートといった成長分野のリート比率が他よりも高いのが特徴。

 

トータルリターン

まず、設定からの期間が最も短い【XLRE】に合わせて、2015年10月7日以来の三者のトータルリターンを比較したものが以下のチャートです。

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(出所:ETFreplay.com)

 

ご覧のように【IYR】と【XLRE】のトータルリターンの伸びは同等ですが、それらに比べ【RWR】の伸びはやや鈍っています。【XLRE】は【IYR】の構成銘柄のうち資産サイズの大きいものを抽出したものなので、全体の特性自体は大きく変化せず、結果的にパフォーマンスにも大きな差は生まれないのですが、【RWR】はそもそもインフラ系リートなど含まれないセクターがあり、そのため【IYR】とは特性が違ってくるので、先程示したパフォーマンスの差が生じるのだと考えられます。

次に【RWR】の設定日に合わせて、2001年4月23日以来の【IYR】と【RWR】のトータルリターンを比較して見てみましょう。

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(出所:ETFreplay.com)

 

今度は【RWR】の方がトータルリターンの伸びは優っています。

三者の構成の3分の2以上は重複しているので全体の傾向は似ていますが、上記の様に切り取る時期によってトータルリターンの優劣は少し違ってきます。この違いは投資対象としているセクター構成比率の違いからくるものとトビオは考えています。

 

まとめ 

米国リートに投資する米国籍の代表的な3つのETF【IYR】【RWR】【XLRE】について、コスト・インデックス特性・構成銘柄の共通性・セクター構成・トータルリターンを比較分析してきました。

3つのETFのどれに投資するかを決める際のポイントをまとめると以下の通りです。

  • 経費率が低い
      →【XLRE】が優位
  • 中・小型銘柄にも積極的に投資したい
      →【IYR】【RWR】
  • セクター構成
    ①インフラ系、データセンターといった成長分野に積極的に投資したい    
      →【XLRE】
    ②商業施設、住宅、オフィス、物流といった一般的な分野中心に投資したい
      →【RWR】
    ③全セクターバランス良く投資したい
      →【IYR】

特に、3つ目の『セクター構成』が最も選択における決め手になるとトビオは考えています。

 

それでは、また!

 

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以下の各ETFについての個別記事では、インデックスの中身や個々の構成銘柄についてもう少し詳しく記載していますので、よろしければご覧下さい。

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