Jリートに関するインデックスも、従来からある『東証REIT指数』に加えて、他にもいくつか増えてきました。
その中の1つ『東証REIT Core指数』への連動を目指すETFが、上場からちょうど1年経ちましたので、これを含む3つのインデックスに連動するETFについて、直近1年間のパフォーマンスを比較しておきたいと思います。
Jリートのインデックス3種とは?
今回比較するJリート関連のインデックスは次の3つです。
上記3つのインデックスと、それらに連動する代表的なETFの基本スペックを下表に示しておきます。
1つ目の『東証REIT指数』は東証に上場するREIT全銘柄を対象とする時価総額加重方式のインデックスで、ほとんどのJリートのETFやインデックスファンドはこれをベンチマークしている最もポピュラーなインデックスです。
連動するETFも全部で7本ありますが、パフォーマンスは大きく変わりませんので、今回は代表として【1476】を選んでいます。
2つ目の『東証REITCore指数』も東証が公表するインデックスで、売買代金と累積時価総額でスクリーニングされた銘柄から構成されていますが、最も特徴的な点は銘柄構成比率が均等加重方式である点です。
連動するETFは全部で3本あります。その中で最も早く設定されたのが【2517】ですが、それでもまだ1年です。
3つ目の『野村高利回りJリート指数』は、野村證券が公表する指数で、累計時価総額と売買代金でスクリーニングされた銘柄のうちで予想配当利回りが上位の30〜40銘柄から構成されます。高利回りにフォーカスしたスマートベータで、銘柄配分についても「予想分配金利回りスコア×時価総額」に比例したウェイトで配分している点が特徴的です。
連動するETFは、今のところ【1660】しかありません。
直近1年間のパフォーマンス比較
【2517】が上場した2018年4月17日を基準にして、1年間のプライスリターンの騰落率を比較したのが以下のチャートです。
(出所:Yahoo Financeサイト)
1位は+12.6%で『東証REIT Core指数』の【2517】、2位が+11.5%で『東証REIT指数』の【1476】、3位が+11.0%で『野村高利回りJリート指数』の【1660】という状況です。
今のところ、『東証REIT Core指数』がややリードしていますが、全体的には三者にあんまり違いはありません。
上記チャートは配当を含んでいませんので、配当込みでのトータルリターンで比較すると、高利回りを謳っている『野村高利回りJリート指数』の【1660】がもう少し追い上げるのかもしれません。
分配金利回り
最後発の【2517】も、分配回数も増えて漸く追いついてきました。
チャートの一番右端の2019年4月1日基準で計算した利回りは、【1476】が3.14%、【2517】が3.04%、【1660】が3.34%です。高利回りを謳う【1660】が少しだけ高いです。
まとめ
Jリートに関するインデックス3種に連動するETFについて、直近1年間のパフォーマンスを比較しました。
プライスリターン騰落率に関しては、今のところ、1位は『東証REIT Core指数』の【2517】、2位が『東証REIT指数』の【1476】、3位が『野村高利回りJリート指数』の【1660】という結果です。
分配金利回りに関しては、やや【1660】が高いですが、三者それほどの差はありません。
実績年数がまだまだ短いので、今後も引き続きチェックしていきたいと思います。
なお、今回のインデックス3種の構成銘柄とセクター構成については、各々別記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
構成銘柄↓
セクター構成↓
それでは、また!