JリートのETFと言えば、東証REIT指数に連動するETFが最もポピュラーで、現在7種類が上場されていますが、その中で最古参なのが今回ご紹介する【1343】です。
【1343】に関しては、JリートのETFの中でも定番の銘柄で、既に他の方のブログでも取り上げられており、今更改めて自分が取り上げる必要はないと思っていたのですが、楽天証券で売買手数料が0円になって投資対象の選択肢として急浮上したのをキッカケに、現在の運用状況を調べ直しました。
(記事中の基本スペック、セクター構成、パフォーマンスについては、2020年5月1日時点の内容に更新しました。)
基本スペック
まずは【1343】の基本スペックを下表に示します。
【1343】は野村アセットマネジメントのETFで、JリートのETFでは草分け的存在です。
ベンチマークするインデックス『東証REIT指数』は、東証に上場するREIT全銘柄を対象とする時価総額加重方式のインデックスで、ほとんどのJリートのETFやインデックスファンドはこれをベンチマークしている最もポピュラーなインデックスです。
上場は2008年9月18日で、もう10年以上の歴史があり、総資産総額もJリートのETFでは最大です。出来高も多いので取引で困ることもまず無いと思います。
売買単位は10口単位なので、現在の市場価格だと2万円以内で購入可能ですが、以前だと売買代金が小さいと証券会社に取られる手数料が割高になるので、そんな少額から購入することはまずありませんでした。
ところが楽天証券では【1343】を含む野村のNEXT FUNDSシリーズの売買手数料が0円になったのです!少額でも気にすることなく取引できます。
信託報酬については、これまではJリートのETFの中では一番高かったのですが、2020年2月13日より0.155%に引き下げられて、同類ETFでは最安クラスになりました!🤗
組入上位10銘柄
2020年4月30日時点における全63銘柄中の上位10銘柄を下表に示します。
10位までで全体の約46%を占めていますので、上位の大型銘柄集中傾向が強いです。
また、上位にはオフィス型や総合・複合型のリートが比較的多いです。
セクター構成
2020年4月30日時点における構成をセクター別で分類したものが以下のグラフです。
ご覧の様に、Jリートは総合・複合型リートが約40%を占め、次が約22%を占めるオフィス型リートです。
その総合・複合型もオフィス物件をメインにするものが多いので、半分以上はオフィスが占めていることになります。
次に、ここ1年くらいにおけるセクター構成の変化を見てみましょう。
総合・複合型、商業施設型、ホテル型が少し減って、反対に物流型が大きく伸びています。
パフォーマンス
株価の推移
直近10年間の株価の推移が以下のチャートです。
(出所:Yahoo Financeサイト)
ここ最近の株価下落がいかに急激なものだったかが分かりますね。
分配金利回り
初回分配以降の利回り推移をが次のチャートです。
5/1の基準価額と年間分配金(直近5月分は見込額)で計算した利回りは4.15%でした。
ここ最近の株価下落により利回りは急上昇しています。
運用状況
運用状況を確認するために、最近1年間の決算短信における純利益、分配金、期末剰余金を調べグラフにしました。
2018年の前期から後期にかけて、純利益は安定しており、一定の分配金を支払いながら、着実に剰余金を積み増していることが分かります。
この先多少の収益変動があっても、それが短期的なものであれば分配方針が大きく崩れることは無さそうに思えます。
まとめ
Jリートの代表的なETFである【1343】を改めてチェックしました。
【1343】は10年以上の歴史があるだけに、資産規模も出来高も多く、また安定した分配金も期待できそうです。
信託報酬も同類ETFの中では最安クラスとなり、楽天証券では売買手数料も0円ですので、楽天証券ユーザーがJリートへの投資を検討する上では【1343】は外せないETFだと思います。
それでは、また!