こんにちは。トビオです。
トビオはポートフォリオのコアとしてS&P500指数連動型ETF【VOO】を保有し、ポートフォリオ全体のパフォーマンスを補強するために個別株投資も行ってきましたが、個別株を処分してグロース株投資についてもETFに切り替えることにしました。今回は、ポートフォリオ見直し検討の中で候補の一つとなったバンガード・米国グロースETF【VUG】を紹介します。
ファンドの概要
バンガード・米国グロースETF【VUG】は、『CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス』への連動を目指すETFです。
- 運用会社:Vanguard
- インデックス:『CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス』
- 純資産総額:92.1 B USD
- 組入銘柄数:280
- 総経費率:0.04%
- 設定日:2004年1月26日
(2019年9月30日時点)
インデックス『CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス』とは?
『CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス(CRSP US Large Cap Growth Index)』は、米国株式市場の大型グロース株で構成される時価総額加重方式の指数です。
もう少しこのインデックスを紐解くと、米国株式市場における大型株全体のパフォーマンスを表す『CRSP USラージキャップ・インデックス(CRSP US Large Cap Index)』の構成銘柄の中から、長期/短期の一株当たり利益の成長予想・一株当たり利益成長と売上高成長の過去3年の実績・総資産に対する短期投資比率・総資産利益率ROAの計6ファクターによりグロース特性をスコアリングし、一方で株価純資産倍率PBR・予想/実績の株価収益率PER・配当利回り・株価売上高倍率PSRの5ファクターでバリュー特性をスコアリングし、これらの両スコアを基にして相対的にグロース寄りにランキングされた銘柄で構成されたインデックスが『CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス』です。
対になるインデックスとして『CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックス』があります。CRSPのグロースおよびバリューのインデックスのメソドロジーにおいては、グロース特性とバリュー特性は相対的な特性として扱われていますので、比較的どちらの特性に偏っているかで、どちらのインデックスに組み入れられるのか、状況によっては両方のインデックスに50%ずつに組み入れられるのかどうかが決まります。
上記インデックスの要件に基づいた構成銘柄の定期見直しについては、年4回、3月、6月、9月、12月に行われます。
インデックスの特徴をまとめると、
【インデックスの特徴】
- 米国株式市場の大型グロース株で構成
- 時価総額加重配分
- 構成見直しは年4回
組入上位銘柄
ファンド組入上位10銘柄は以下の通りです。
- Microsoft Corp. 8.50%
- Apple Inc. 7.30%
- Amazon.com Inc. 5.80%
- Alphabet Inc. 5.80%
- Facebook Inc. 3.40%
- Visa 2.40%
- Home Depot Inc. 2.00%
- Mastercard Inc. 2.00%
- Comcast Corp. 1.60%
- Boeing Co. 1.60%
(2019年9月30日時点)
全280銘柄中の上位10銘柄が純資産総額に占める割合はなんと約40.4%です。かなり集中投資の傾向が強いですが、トビオのようにコアを補強する形で一定限度で保有するのはアリなのではないでしょうか。
また、【VUG】は米国株式市場全体が対象ですので、グロース株ETFの代表格【QQQ】には含まれないVisaやMastercardなどのNasdaq以外の市場銘柄にも投資できる点も特徴です。
セクター別構成比率
ファンド組入銘柄のセクター別構成比率は以下の通りです。断然、高成長のテクノロジーがトップです。
- テクノロジー 37.00%
- 消費サービス 19.50%
- 資本財 13.90%
- 金融 13.70%
- ヘルスケア 7.90%
- 消費財 4.70%
- 素材 1.60%
- 石油・ガス 1.40%
- 通信サービス 0.30%
(2019年9月30日時点)
分配金利回り
高成長ゆえそもそも分配金狙いではないのですが、一応調べておくと、dividendinvestor.comサイト(2019年10月22日)で調べた分配金利回り(Trailing 12 Month Dividend Yield)をS&P500への連動を目指す市場平均型のETF【IVV】と比較すると、
- VUG 1.04%
- IVV 1.63%
トータルリターンとボラティリティ
【VUG】の分配金含めたトータルリターンをS&P500への連動を目指すETF【IVV】と比較した結果が以下です。起点は【VUG】の設定日の2004/1/26です。
さすがに【VUG】が【IVV】をアウトパフォームしています!
(出所:ETFreplay.comサイト)
ボラティリティと最大下落率を比較したものが次のグラフです。ボラティリティは同等で、最大下落率は【VUG】の方が低いです。
(出所:ETFreplay.comサイト)
まとめ
バンガード・米国グロースETF【VUG】は、米国株式市場の大型グロース株に投資できるETFです。
同じグロース株ETFでも【QQQ】では投資できないNasdaq以外の市場銘柄にも投資できる点や、過去の実績通り米国グロース株の成長基調が引き続き継続するのであれば市場平均型ETFを上回るトータルリターンが期待できる点、総経費率が0.04%と低い点などが魅力です。
ETFとはいえ、かなり集中投資の色合いが濃くなりますので、「米国大型グロース株への投資を一定の範囲で追加することで、ポートフォリオ全体のトータルリターンを低コストで補強したい」と考える場合に、お薦めできるETFです。
今回、ご紹介した【VUG】はバンガードから出ている米国グロース株ETFですが、ステート・ストリートからも【SPYG】というETFが出ています。別記事にしていますので、よろしければご覧下さい。↓
それでは、また!