こんにちは。トビオです。
高配当株に限られた資金量で投資する場合、リスク分散の観点から、高利回り型ETFは有力な選択肢です。
国内において高利回り型ETFはいくつか上場されていますが、今回は、iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF【1478】を紹介します。
ファンドの概要(2019年1月21日現在)
【1478】は、配当利回りの高さに加え、配当の継続性や企業の財務体質にも着目して算出される指数、『MSCI ジャパン高配当利回りインデックス』への連動を目指す高利回り型ETFです。
・管理会社: ブラックロック・ジャパン
・インデックス:『MSCI ジャパン高配当利回りインデックス』
・純資産総額:417億円
・保有銘柄数:49
・売買単位:1口
・信託報酬:0.19%(税込 0.2052%)
・決算日:2月9日および8月9日
・設定日:2015年10月19日
インデックス『MSCI ジャパン高配当利回りインデックス』とは?
【1478】のインデックス『MSCI ジャパン高配当利回りインデックス』は、日本国内 の取引所に上場している大型・中型株を対象とした『MSCI ジャパン指数』から不動産投信(J-REIT)を除外した銘柄をユニバースとします。
配当継続性や配当性向、財務体質(ROE、負債・自己資本比率、収益の変動性)等の基準を満たした企業の中から、『MSCI ジャパン指数』の配当利回りの130%を超える利回りを持つ銘柄を構成銘柄として算出される時価総額加重平均型の指数です。
時価総額加重平均型であるため、信託報酬は低めに設定されています。
そもそも『MSCI ジャパン指数』とは、日本に上場する大型・中型株を対象にしたインデックスです。321銘柄が採用されており、日本株市場の約85%をカバーしています。これには、J-REITs 8銘柄が含まれています。(2018年4月末時点)
以上のインデックスの内容から判るETFの特徴を整理しておきましょう。
・大型・中型株
・REITは除外
・配当継続性、配当性向、財務体質等の基準を満足
・時価総額加重平均型(信託報酬は低め)
組入上位銘柄
(2019年01月21日現在:ブラックロック・サイト www.blackrock.com から引用)
配当利回り上位が常連の優良大企業が10位までを占めており、上位10銘柄が全体に占める割合も49%とかなりの集中度合いです。
小型株の除外が銘柄選別基準になっていることと、時価総額加重平均型であることにより、大企業に集中した顔ぶれになっています。
逆に、時価総額加重平均型であるがゆえに、配当利回りが極めて高くなくても時価総額が大きければ全体を引っ張るので、配当利回りを抑制してしまう可能性があります。
業種別配分
(2018年11月30日付 Factsheet から引用)
業種別配分は組入上位銘柄の影響がそのまま出ています。
分配金実績
(ブラックロックのサイト www.blackrock.comから引用)
【1478】の直近1年間の分配金実績は1口当り53円、2019年1月18日時点の利回りは2.78%です。
同日の日経平均の配当利回りが2.22%ですから、それを上回る高利回りを実現しており、高配当型ETFとしての特徴を発揮していますが、時価総額加重平均であるがゆえに、これ以上の高利回りを期待することは難しいかもしれません。
ファンドの騰落率
2018年後半の株価下落の影響で、ここ1年間の騰落率は良くないです。
パフォーマンスを見るにはタイミングが悪いですね。
ファンド設定来の市場価格の騰落率チャートをTOPIXおよび日経平均と比較してみましょう。↓
(出所:Yahoo Japanサイト)
2015年10月以降の【1478】の騰落率はTOPIXや日経平均と比べるとボラティリティは低めです。
設定来のキャピタルゲインに関しては、TOPIXとほぼ同等で、日経平均と比べると劣後しています。
トータルリターン
(ブラックロックのサイト www.blackrock.comから引用)
トータルターンに関しては、直近1年間では残念ながらマイナスですが、2015年10月設定来では4.97%とまずまずです。
まとめ
【1478】は、配当利回りが高く財務体質も健全な大企業に集中投資するETFです。
高利回り型ETFの中では信託報酬も比較的低く、国内の高配当企業への投資を検討する場合には選択肢の1つでしょう。
それでは、また!