JリートのETFと言えば、東証REIT指数に連動するETFが最もポピュラーで、現在7種類が上場されていますが、楽天証券ではその中の3種【1343】【1476】【1597】が売買手数料0円になっています!
では、購入するのであれば、3者の中ではどれが最もお薦めなのでしょうか?
その判断材料を得るために、同じインデックスに連動する似た者ETF3種を敢えて比較して、その実力を見ていきたいと思います。
基本スペック比較
3種の基本スペックを下表に示します。
(表中※については、2020年2月13日より引き下げられたため見直しました。)
まず、最も古くからあるのは【1343】です。もう上場から10年以上経っており、JリートのETFでは草分け的存在で、純資産総額も抜きん出ています。
出来高については、【1343】は常に多いのですが、三者の中では最後発の【1476】もなかなか頑張っています。両者については売買するのに困ることは無いと思います。
一方、【1597】は他の2つと比べると出来高が少なくなりますので、やや取引しにくい場面があるかもしれません。
売買単位については、【1476】だけが1口単位で、他は10口単位です。
通常少額だと売買手数料が割高になり不利なのですが、楽天証券ではこれら3つのETFはいずれも手数料0円なので、最小単位での取引も躊躇せずに行えますし、約2千円程度から購入できるので分配金再投資を行い易く、【1476】は少額投資の場合にとても扱いやすいETFです。
信託報酬については、これまで最高クラスの0.35%だった【1343】が、2020年2月13日から0.155%に引き下げられて、最安クラスになりました。🤗
【1476】も0.16%と同様に安いです。
一方、これらに比べると【1597】は0.25%とやや高めです。
分配月については、三者いずれも四半期毎ですが、【1597】は他より1ヶ月ずれます。
分配金収入月をずらしたい場合には使えるでしょう。
パフォーマンス比較
分配金利回り推移
直近の実績分配金利回りは、ネット調べでは、【1343】が3.2%、【1476】が2.7%、【1597】が3.3%でしたが、各月毎に直近1年間の分配金を株価で割って利回りを算出し、その推移をチャートにすると以下の様になりました。
後発の【1476】と【1597】は、安定した利回りの【1343】と比べ、上場当初は利回りが低く、上場から2年くらい経って漸く【1343】並みの利回りを実現できていることが分かります。
それでもまだ【1476】は幾分低めで、もう一息です。
株価の騰落率
後発の【1476】が上場してから以降の株価騰落率を比較したのが以下のチャートです。
まあ、これは三者とも同じインデックスへの連動を目指しているので同等の結果であると考えて良いでしょう。
運用状況比較
最後に、最近1年〜1年半の決算短信から、純利益、分配金、期末剰余金が、前期と後期でどう変化しているかをグラフにしてみました。
まず、次のグラフに示す【1343】は、ここ1年における純利益は安定しており、分配金を支払いながら着実に剰余金も積み上げています。
次に示す最後発の【1476】は、漸く純利益が上がり始め、分配金を支払えば剰余金を積み上げる余力がなくなってしまう状況から脱しつつある感じです。
最後に示す【1597】は、純利益は安定しており、【1343】程ではないですが剰余金も少し積み上がり、安定運用が軌道に乗り出している感じです。
以上のグラフからは、現時点では【1343】の運用の安定性が際立ちます。
まとめ
楽天証券で売買手数料が0円の東証REIT指数に連動する3つのETF【1343】【1476】【1597】を敢えて比較し、購入するのであればどれが最も良いかを見てきました。
少し前までは、出来高が多く分配金利回りや運用も安定している【1343】、低コストで1口単位で取引できる【1476】、分配月がずらせる【1597】と、三者三様に特徴があるので、いずれを選ぶかにおいて多少迷いがありました。
しかし、2020年2月に出来高が多く実績期間の長い【1343】がコストでも最安クラスになってからは、トビオは【1343】を選好します!
それでは、また!