こんにちは。トビオです。
『配当貴族』という言葉の響き、いいですよね!
一定の条件を満たす選ばれた連続増配企業だけがそのように呼ばれます。
配当貴族の企業に投資するETFや投資信託等の金融商品が、米国や日本でいくつか出ていますが、その中の一つ、日本の配当貴族指数への連動を目指す One ETF 高配当日本株【1494】を紹介します。
ファンドの概要(2019年01月29日現在)
【1494】は、『S&P/JPX 配当貴族指数』への連動を目指す高利回り型ETFです。
・管理会社:アセットマネジメントOne
・インデックス:『S&P/JPX 配当貴族指数』
・純資産総額:107.74億円
・保有銘柄数:49(2018年12月28日付 マンスリーレポートによる)
・売買単位:1口
・信託報酬:0.28%(税込 0.3024%)
・決算日:4月および10月の各8日
・設定日:2017年05月22日
・上場日:2017年05月23日
インデックス『S&P/JPX 配当貴族指数』とは?
【1494】のインデックス『S&P/JPX 配当貴族指数』は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、株式会社日本取引所グループおよび株式会社東京証券取引所が公表する株価指数です。
東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄のうち10年以上毎年増配しているか安定した配当を維持している銘柄を対象とし、直近12ヶ月の配当利回りの高い順に上位50銘柄が選定されます。50銘柄に満たない場合には、要件を少しずつ緩和して最低40銘柄を確保します。
また、配当利回り加重平均を用いて2006年7月31日を基準値100として計算されています。
ちなみに、米国株においては、『S&P500配当貴族指数』が「S&P 500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配している優良大型株40銘柄以上による均等配分型の指数」、『S&P高配当貴族指数』が「S&Pコンポジット1500指数(大型500、中型400、小型600)の構成銘柄のうち、20年以上連続して増配している銘柄中、配当利回り上位60銘柄による予想配当利回り加重型の指数」です。
これらに比べると、日本の配当貴族指数は基準がかなり緩いです。
【インデックスの特徴】
組入上位銘柄
(2018年12月28日付 マンスリーレポートから引用)
1位、9位、10位にランクされている銘柄が上位に食い込んできている点は、他の高利回り型インデックスでは見られない『S&P/JPX 配当貴族指数』特有の現象です。
上位10位までが49銘柄全体に占める割合は28.9%ですから、配当利回り加重平均とはいえ、極端に上位に集中しているわけではありません。
業種別配分
(2018年12月28日付 マンスリーレポートから引用)
業種別配分についても、『S&P/JPX 配当貴族指数』特有の傾向として、建設業が全体でトップを占めています。
分配金実績
(2018年12月28日付 マンスリーレポートから引用)
【1494】の直近1年間の分配金実績は1口当たり425円、2019年1月29日の基準価格17,760円で利回りを計算すると、2.39%となります。
ファンドの騰落率
(2018年12月28日付 マンスリーレポートから引用)
2018年後半の株価下落の影響で、ここ1年間の騰落率は良くないです。
次に、ファンド設定来の騰落率をTOPIXおよび日経平均と比較する形で見てみましょう。↓
(出所:Yahoo Japanサイト)
2017年5月以降の【1494】の騰落率は日経平均には負けており、TOPIXと争うレベルです。
長期投資におけるリターンは?
もっと長期のパフォーマンスを推し量るために、インデックス『S&P/JPX配当貴族指数』自体のパフォーマンスを日経平均と比較してみました。
配当を含まないプライスリターンと配当を再投資した場合のトータルリターンを2009年2月2日を基準にした10年騰落率で比較したものが下表です。
ご覧のように、『S&P/JPX配当貴族指数』は日経平均に対してアウトパフォームしており、『S&P/JPX配当貴族指数』への連動を目指す【1949】のパフォーマンスについても期待が持てる結果となっています。
まとめ
【1494】は、東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄のうち10年以上毎年増配しているか、安定した配当を維持している40〜50銘柄を投資対象とする『S&P/JPX 配当貴族指数』に連動する配当利回り加重平均型のETFです。
『配当貴族』という一定の条件を満たす選ばれた連続増配企業だけが投資対象ですので、絶対的な分配金利回りの高さではなく、経済環境に依らず配当および株価が着実に成長していくことに重きを置く長期投資向きのETFと言えるでしょう。
なお、『S&P/JPX 配当貴族指数』に連動する投資商品は数少ないのですが、配当込みの『S&P/JPX 配当貴族指数』に連動する投資信託に【SMT 日本株配当貴族インデックス・オープン】というものもあります。
投資スタイルや好みに応じて、ETF【1494】か投資信託【SMT 日本株配当貴族インデックス・オープン】を選択すれば良いでしょう。
それでは、また!
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