こんにちは。トビオです。
『配当貴族』という言葉の響き、いいですよね!
一定の条件を満たす選ばれた連続増配企業だけがそのように呼ばれます。
配当貴族の企業に投資するETFや投資信託等の金融商品が、米国や日本でいくつか出ていますが、その中の一つ、米国の配当貴族指数への連動を目指す投資信託 NEXT NOTES S&P500 配当貴族(ネットリターン)ETN【2044】を紹介します。
ファンドの概要
NEXT NOTES S&P500 配当貴族(ネットリターン)ETN【2044】は、『S&P500配当貴族指数(課税後配当込み)』への連動を目指すETN(指標連動証券)です。
・証券発行者:ノムラ・ヨーロッパ・ファイナンス・エヌ・ブイ
・信託委託者:野村證券株式会社
・インデックス:円換算した『S&P500 配当貴族指数(課税後配当込み)』
・売買単位:1口
・マーケットメイク:なし
・分配金:原則なし
・残存償還価額総額:316億円(2019年1月31日)
・管理費用:年率0.85%
・決算日:毎年4月30日
・上場日:2014年11月18日
・償還日:2033年2月7日
そもそもETN(Exchange Traded Note)とは、上場投資証券や連動指標証券とも呼ばれ、JDR形式で上場されている金融商品です。
ETFとの大きな違いは、発行体である金融機関の信用力をもとに、指標に連動することを保証する債券である点です。
裏付け資産を持たないため、発行体である金融機関の倒産や財務状況の悪化によりETN価格が下落したり無価値になる可能性がありますので注意が必要です。
インデックス『S&P500配当貴族指数(課税後配当込み)』とは?
まず、『S&P500配当貴族指数』とは、S&P Dow Jones Indices LLCが公表する指数で、米国の大型優良企業であるS&P500指数の構成銘柄のうち、原則25年以上連続増配している銘柄を対象とし、時価総額均等加重型のインデックスです。
リバランス時における構成銘柄数は最低40銘柄以上であり、25年以上連続して増配している銘柄数が40銘柄を下回った場合には、20年以上連続して増配している銘柄を配当利回りの高いものから順に40銘柄になるまで構成銘柄に追加されます。
それでも40銘柄に満たない場合には、配当利回りの高いものから順に40銘柄になるまで構成銘柄に追加されます。
「課税後配当込み」指数というのは、税引後の配当収益を考慮して算出された指数です。
また、『S&P500配当貴族指数』は米ドルベースなのですが、当ETNはそれを円換算した値をインデックスにしています。
インデックスの特徴
・S&P500指数の構成銘柄(大型優良株)
・原則25年以上連続増配
・時価総額均等加重型
・毎年1月に構成銘柄を見直し
・四半期毎に構成銘柄のウェイトを均等化し、銘柄数を40以上とする
・特定のGICSセクターに属する構成銘柄のウェイトが30%を超えないようにする
・税引後配当込み、円換算ベースでの算出値
ETNの騰落率
ETNの騰落率を調べてみると、2018年後半の株価下落の影響で、ここ1年間の騰落率は −4.06%と良くないですが、3年間の騰落率で見ると24.33%と健闘しています。
長期投資におけるリターンは?
長期投資におけるリターンの優位性を確認するために、インデックス『S&P500配当貴族指数』と一般的なS&P500指数の税引前配当込みでのトータルリターンを比較してみました。
ご覧のように、直近10年間のトータルリターンに関しては、『S&P500配当貴族指数』はS&P500指数をアウトパフォームしていることが確認でき、長期投資におけるリターンの優位性には期待が持てそうです。
まとめ
NEXT NOTES S&P500 配当貴族(ネットリターン)ETN【2044】は、米国の大型優良企業の集まりであるS&P500指数の構成銘柄のうち原則25年以上にわたり連続増配している銘柄を対象とする『S&P500配当貴族指数(課税後配当込み)』の円換算値への連動を目指すETN(指標連動証券)です。
長期にわたり増配を続けてこられるだけの強い事業基盤と株主への強い還元志向を有する企業群に投資することができます。
『S&P500配当貴族指数』への連動を目指す金融商品としては、投資信託では【SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン】や【野村インデックスファンド・米国株式配当貴族】、米国上場ETFではProSharesのETF【NOBL】がありますが、【NOBL】は日本の大手ネット証券からでも現時点購入できないようなので、国内株と同じように購入できる上場金融商品としては【2044】は唯一かもしれません。
ただし【2044】は、ETN(指標連動証券)という裏付け資産を持たない金融商品であるため、発行元の信用リスクが存在する点に注意が必要です。
それでは、また!