こんにちは。トビオです。
『配当貴族』という言葉の響き、いいですよね!
一定の条件を満たす選ばれた連続増配企業だけがそのように呼ばれます。
配当貴族の企業に投資するETFや投資信託等の金融商品が、米国や日本でいくつか出ていますが、その中の一つ、米国の配当貴族指数への連動を目指す S&P米国高配当株式ETF【SDY】を紹介します。
ファンドの概要
S&P米国高配当株式ETF【SDY】は、『S&P高配当貴族指数(S&P High Yield Dividend Aristocrats index)』への連動を目指す投資信託です。
・運用会社:State Street Global Advisors(SSGA)
・インデックス:『S&P高配当貴族指数(S&P High Yield Dividend Aristocrats index)』
・純資産総額:17,787M USD
・組入銘柄数:111
・総経費率:0.35%
・決算日:5月および11月の各10日
・設定日:2005年11月8日
(2019年2月14日時点)
インデックス『S&P高配当貴族指数』とは?
まず、『S&P高配当貴族指数(S&P High Yield Dividend Aristocrats index)』とは、S&P Dow Jones Indices LLCが公表する指数で、大・中・小型株全てが含まれるS&Pコンポジット1500指数の構成銘柄の中で、20年以上連続増配しており、浮動株調整後時価総額が2B USD以上で、3ヶ月間の日当たり平均売買代金が5M USD以上の銘柄から構成されています。
構成ウェイトについては、配当利回りによって加重されていますが、1つの銘柄のウェイトが4%を超えないという制限も加えられています。
20年以上連続増配という成長性と、配当利回り加重ウェイトによる高配当性の両特性を持つ銘柄で構成されるインデックスです。
インデックスの特徴
・S&Pコンポジット1500の構成銘柄
・20年以上連続増配
・配当利回り加重型
・1つの銘柄のウェイトは4%以下
・主要リバランスは毎年1月実施、四半期毎にウェイト調整
組入上位銘柄
ファンドへの組入上位銘柄は以下の通りです。
1位 AT&T Inc. 2.33%
2位 International Buisiness Machines Corporation 1.91%
3位 Exxon Mobil Corporation 1.72%
4位 People’s United Financial Inc. 1.68%
5位 Cardinal Health Inc. 1.64%
6位 Leggett & Platt Incorporated 1.59%
7位 Realty Income Corporation 1.53%
8位 AbbVie Inc. 1.46%
9位 National Retail Properties Inc. 1.46%
10位 Tanger Factory Outlet Centers Inc. 1.44%
(2019年2月14日時点)
上位10位を見てみると、有名大企業に混じって名前を聞いたことがない企業も含まれています。
世界的に有名ではないですが20年以上連続増配する企業が数多く存在する米国の凄さを改めて再認識できます。
業種別配分
ファンド組入銘柄の業種別配分は以下の通りです。
1位 資本財・サービス 18.79%
2位 金融 15.71%
3位 生活必需品 13.88%
4位 公益事業 9.81%
5位 素材 8.92%
6位 一般消費財・サービス 8.63%
7位 不動産 6.75%
8位 ヘルスケア 6.15%
9位 コミュニケーション・サービス 4.93%
10位 情報技術 3.27%
11位 エネルギー 3.17%
(2019年2月14日時点)
高配当企業が多い公益事業や不動産の順位が案外低く、単に配当利回りが高いだけで選ばれていない特徴が業種別配分の順位に現れています。
ファンドの騰落率(プライスリターン)
【SDY】の2005年11月8日設定来の騰落率をS&P500指数と比較してみました。
配当を含めないプライスリターンでは【SDY】はS&P500指数に対してアンダーパフォームしています。
(出所:Yahoo Financeサイト)
インデックスの騰落率(トータルリターン)
配当含めたトータルリターンでは『S&P500高配当貴族指数』に優位性はあるのでしょうか?
それを確認するために、インデックス自体の税引前配当込みでのトータルリターンをS&P500指数と比較してみました。
ご覧のように、直近10年間のトータルリターンに関しては、『S&P高配当貴族指数』はS&P500指数に対し同等以上のリターンを確保していることが確認できました。
まとめ
S&P米国高配当株式ETF【SDY】は、米国の大・中・小株型の集まりであるS&Pコンポジット1500の構成銘柄のうち20年以上にわたり連続増配している銘柄を対象とする『S&P高配当貴族指数』への連動を目指す米国上場ETFです。
長期にわたり増配を続けてこられるだけの強い事業基盤と株主への強い還元志向を有する企業群に投資することができます。
配当再投資を長期にわたって続けることによって、市場レベルと同等以上のリターンが期待できるETFです。
それでは、また!