こんにちは。トビオです。
トビオは米国企業の株式でポートフォリオを構成してきましたが、最近では米国個別株だけでなくインデックスにも投資しています。インデックスは最もポピュラーなS&P500です。
では、S&P500に既に投資している場合に、それに加えて高配当型スマートベータのETFに追加投資することは、果たして有意義なのでしょうか?
米国高配当型ETF
S&P500への連動を目指す【VOO】や【IVV】と比較検討する高配当型のETFは次の4つです。
- 【SPYD】SPDR ポートフォリオ S&P500高配当株式ETF
- 【DVY】iシェアーズ 好配当株式ETF
- 【VYM】バンガード・米国高配当株式ETF
- 【HDV】iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF
また、配当貴族指数への連動を目指す次の2つも参考として加えます。
それぞれのETFの基本スペックを下表にまとめました。
なお【NOBL】については、国内の主要証券会社では取り扱っていないので通常購入はできないようです。
S&P500と比べて高配当型ETFのリターンは魅力的か?
インデックスのリターン比較
S&P500、高配当型の2指数、配当貴族2指数について、配当を含まない累積プライスリターンと配当を再投資した場合の累積トータルリターンを10年間で比較した結果が下表です。
2019年2月28日時点におけるインデックスのトータルリターンは、確認できたものに関しては、いずれの高配当型指数も配当貴族指数もS&P500に対し優っています。特に、S&P500高配当指数とS&P500配当貴族指数はキャピタルゲインとインカムゲインの両方において優れたパフォーマンスを示しています。
ETFのリターン比較
次に、実際のETFの実力を確認してみましょう。
まず、設定来期間が10年以上あるETF【IVV】【DVY】【VYM】【SDY】について、プライスリターンを比較したチャートを以下に示します。
(出所:Morningstarサイト)
実際のETFの直近10年プライスリターンに関しては、S&P500に連動する【IVV】が最もパフォーマンスが良い結果となっています。
次に、各ETFのトータルリターンを比較してみましょう。
まず、2018年12月31日基準でのデータです。
先程のインデックスのデータより2ヶ月ほど時期が古い点と、数値が年率に換算されている点は異なりますが、最も多くのデータが揃っているので確認しておくと、10年騰落率はS&P500に連動する【IVV】が最もパフォーマンスが良く、前表のインデックスの結果とは異なる結果です。
次に、先程のインデックスのデータと同じ2019年2月28日基準における累積トータルリターンを見てみましょう。
S&P500に連動する【IVV】とFTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスに連動する【VYM】は、ほぼ先程のインデックスのデータに近いパフォーマンスです。
ダウ・ジョーンズ U.S. セレクト ディビデンド インデックスに連動する【DVY】とS&P高配当貴族指数に連動する【SDY】は、インデックス程ではありませんが、いずれも【IVV】をアウトパフォームしています。
ETFによってインデックスに対するパフォーマンスの乖離度合も異なりますが、インデックスのトータルリターンに関してS&P500よりもパフォーマンスが良かったS&P500高配当指数に連動する【SPYD】やS&P500配当貴族指数に連動する【NOBL】については、タイミングにもよりますが、S&P500に連動する【IVV】を上回るトータルリターンが期待できるかもしれません。特に【SPYD】は経費率も低く大いに魅力があります。
なお【NOBL】は国内では購入できないので、S&P500配当貴族指数に投資したい場合には同じ指数への連動を目指すインデックスファンドで対応することになります。
別記事にまとめてありますので、よろしければご覧ください。↓
まとめ
S&P500に既に投資している場合に、それに加えて高配当型スマートベータのETFに追加投資することの意味を確認してきました。
高配当型指数や配当貴族指数の中にはS&P500を凌ぐパフォーマンスを発揮しているインデックスも存在し、それらへの連動を目指すETFへの投資なら、S&P500に加えて追加投資することも検討に値するかもしれません。
特に、S&P500高配当指数への連動を目指すETF【SPYD】のトータルリターンと経費率の低さは大いに魅力的です。
それでは、また!