こんにちは。トビオです。
米国株高配当型スマートベータとして幾つかの魅力的なETFが上場されていますが、その中の一つ、iシェアーズ 好配当株式 ETF【DVY】を紹介します。
ファンドの概要
iシェアーズ 好配当株式 ETF【DVY】は、『ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ ディビデンド・インデックス』への連動を目指すETFです。
- 運用会社:BlackRock
- インデックス:『ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ ディビデンド・インデックス』
- 純資産総額:17,207 M USD
- 組入銘柄数:97
- 総経費率:0.39%
- 設定日:2003年11月3日
(2019年3月12日時点)
インデックス『ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ ディビデンド・インデックス』とは?
『ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ ディビデンド・インデックス(Dow Jones U.S. Select Dividend Index)』とは、S&P Dow Jones Indices LLCが公表する指数で、同業他社と比較してファンダメンタルズが堅調で配当利回りが高く流動性のある米国企業100銘柄のパフォーマンスを測定する指数です。
銘柄スクリーニング
直近5年の平均配当に対し増配していることや直近5年の配当支払い余力が167%以上であること等が構成要件です。また、REITは除外されています。
構成銘柄比率
ウェイトに関しては、配当利回り加重で、全体の10%未満もしくは時価総額比率の5倍未満という上限が設けられています。
リバランス
リバランスは毎年1回、3月に行われます。
【インデックスの特徴】
組入上位銘柄
ファンド組入上位10銘柄は以下の通りです。
- PPL Corporation 2.28%
- ONEOK Inc. 2.17%
- FirstEnergy Corp. 1.98%
- Entergy Corporation 1.95%
- Merck & Co. Inc. 1.78%
- Exelon Corporation 1.68%
- American Electric Power Company Inc. 1.63%
- WEC Energy Group Inc. 1.62%
- Dominion Energy Inc. 1.60%
- Public Service Enterprise Group Inc. 1.59%
(2019年3月11日時点)
上位10銘柄のうち8社が「公益事業」セクターで、「エネルギー」が1社、「ヘルスケア」が1社という、かなり偏った上位構成です。
配当利回り加重のため、利回りの高い「公益事業」銘柄が上位を占めています
業種別配分
ファンド組入銘柄の業種別配分は以下の通りです。
- 公益事業 33.48%
- 一般消費財・サービス 12.63%
- エネルギー 10.48%
- 金融 9.09%
- 生活必需品 7.47%
- 素材 6.19%
- 情報技術 5.48%
- 通信 5.01%
- ヘルスケア 4.83%
- 資本財・サービス 4.82%
(2019年3月11日時点)
配当利回り加重であるため、比較的高配当の「公益事業」銘柄だけで3分の1を占めており、REITを除外する要件により「不動産」セクターがないのが、このETFの業種別配分における大きな特徴です。
分配金利回り
2019年3月11日時点のファンドの分配金利回りは3.27%で、高配当型ETFとしては平均的なレベルです。
配当利回り加重であるにも関わらず思ったほど利回りが高くないのは、配当支払い余力要件が存在するためでしょうか。
トータルリターン
配当含めたトータルリターンをS&P500への連動を目指す【IVV】と比較したものが下表です。
【DVY】のトータルリターンは、タイミングによってS&P500に対し勝ったり負けたりといった感じです。
まとめ
iシェアーズ 好配当株式 ETF【DVY】は、ファンダメンタルズが堅調で配当利回りが高い米国企業100銘柄に投資できるETFです。
しかし、せっかく100銘柄に分散させている割にはやや公益事業セクターに偏っている傾向が強い点と、配当利回り加重のため総経費率が0.39%と高めである点が少し残念です。
「REITへは別で投資している(あるいは投資したくない)ので、REIT以外の配当利回りの高い企業へ選択的に投資したい」と考える場合にはオススメのETFです。
それでは、また!